登録団体ワークショップ
ゲシュタルトセラピーは、分析的な解釈を行わず、クライアントが「今・ここ」を体験し尽くすことで気づきを得、自己成長のサポートを行う心理療法である。「今・ここ」のその時、その場を大切にすることもあり、これまで統計的な研究はほとんど行われてこなかった。このワークショップでは、GAメンバーの丸山孝子が、POMS(心理的な気分等を織り込んだテスト)などを使用し、グループワーク効果の検証結果をまとめた2009年度卒業論文の概要を参加者に説明。心理的区分けで、気分の落ち込みがあったり活気に欠けているグループでは、特にワークによりPOMS値が改善したり、自己概念への影響が見られた。また、実際にワークを体験しなかった参加者でも、状態の改善が見られたことで、ゲシュタルト効果の他、レヴィンの「場の理論」の一端も検証できた。
理論的な実証報告の後、参加者と共にグループワークを行い、自らのワークを体験する他、グループの一員として“場” に共にいるという体験を味わってもらった。
参加者からの感想は、「今までにゲシュタルトは名前だけしか知らなかったが、効果的な療法だと思った」「ゲシュタルトの効果はこれまでにも体感していたが、効果の検証が出来たのはすごい」「耳慣れない言葉が多かったので、理解するのが難しかった」「初めてゲシュタルトのグループワーク体験ができ、不思議な心地よさがあった」など。GAとしても初めての試みだったが、今後、多くの方たちにゲシュタルトの実験・研究に取り組んでいただいて、学術的に広がっていくことを期待したい。
新潟グループでは、ゲシュタルト療法を医療過誤防止対策に応用するワークショップ(堤が行っているワークショップの短縮版)を行った。参加者は6名、介護や医療職以外の参加が5名、看護師1名であった。
ワークショップは前半をレクチャー、後半をワークにあてた。前半は、過誤が起こる瞬間の心理状態を解説し、「今、ここ、自分」ではなく、「あの時、あそこの、あの人」に注意が奪われていること、想像を現実と誤認していること、などを伝えた。
後半は、参加者が仕事中に気になり、仕事に集中できないことについてワークを行った。参加者からは、医療過誤の心理的背景のみならず日常生活での過誤対策に応用できるとの感想が頂けたことは大きな収穫だった。なお、薬剤師16名を対象にしたワークショップでは、受講後のエラー数は有意に減少している。
ゲシュタルト療法の幅を広げるためのフォーカシング的アプローチを実践。
最初にチェックインとして体の感覚に焦点をあてるフォーカシング的チェックインを実施。その後、1人ずつチェックインの感想と今日やりたいこと、希望すること等を確認。参加者が10名程度でフォーカシングワークを全員受けたいとのことで、2グループに分けてフォーカシングを体験してもらった。
これまでゲシュタルト的アプローチだけを体験していた受講者にとって、フェルトセンスという繊細な意味感覚に触れるフォーカシングのアプローチは新鮮であり、それぞれに大きな気づきがあったように感じた。
「ゲシュタルト療法に出逢い、ワーク体験をすることで気づきを得ることは人生を豊かにしてくれる。そのゲシュタルト療法をベースにしたエクササイズを用いて研修などを行うことで、より多くの人がゲシュタルト療法の良さに触れ、その人らしい人生を取り戻して行く助けとなる。」
上記のような思いから鹿児島のGAFnet(ゲシュタルト・アート・フォーカシングネット)で気づきのエクササイズ集を作りました。出逢いのエクササイズから始まり、アートやからだを使って、自分自身を知るエクササイズや人との関係の中で自分に気づいていくエクササイズなどを実際に体験していただきました。少ない人数でしたが、それぞれの実感に触れ、「充実した時間になった」「研修に使える」等の感想をいただきました。
山中康裕氏が開発したMSSM法(Mutual Scribble Story Making:「交互ぐるぐる描き投影・物語統合法」)を使ってワークを行った。
5名の参加者の内4名を2人組にわけ、以下のように実施した。八つ切りの画用紙を6コにコマ取りし、どのコマからでも好きなようにぐるぐる描きを描き(サーブ)、それを見てペアが何かを見立てて絵を描く(レシーブ)。そしてサーバーを交替し、順次コマを埋めて、双方から出たすべての投影されたアイテムを登場させて物語を作る。ペアを変えて、1人がワーカーになり、物語の中のアイテムになってどう感じるかワークした。
このワークは、無意識から取り出したものを意識の糸でつなぐことになり、今抱えているテーマが物語に表現されて、各々気づきがあったようである。
私たちが寝ている間に観た夢から、「今・ここ」の現実の生活に生かせる「気づき」を得る目的。ユングが注目したように、夢は「人類の歴史の宝庫」である深層心理からのメッセージとみなし、一個人の人生と、見た夢の関連性への気づきと統合を(ゲシュタルト)援助するワークを目指した。
参加者は分科会のメンバーとその他の参加者2名の合計8名で実施。方法としては、まず希望者(クライアント:個人)に、最近の気になっている夢を語ってもらい、その夢のイメージ(世界への扉をあける)にアプローチし、夢に登場したものと「対話する、感じる、その意味に気づく」ことで、現実の生活へ活かす気づきを促した。
2時間の中で実施者は2名。一つ目は、「現在のご家族との関係性」に対すること、二つ目は、「目的に対するCLの進み方のパターン」についてのワーク。幸いにも希望者はもとより、他の参加者も何らかの気づきを得たとのフィードバックを頂けた。ワークの間には、より夢にアプローチしやすい状況を作り出すためにも、イメージワーク(リラクゼーション)も取り入れた。
(文責:渋谷 祥代)


